7月末か8月上旬から、2週間以上、東北遠征に行くことにした。目的は、古本屋巡りと、友人たちに会うためである。
 当初の予定では、青春18きっぷトレン太くんを使って、たまには温泉にでも泊まる気楽な旅にでもしようと思っていたが、ふと考えが甘くなっていることに気付いた。それでは金が掛かり過ぎる。日和ってはいかん。やはり交通手段はバイク。友人宅に泊まる以外は、すべて野宿。
 これでいいのだ。久々に、3年前にユーラシア大陸を陸路で横断した時の旅魂が燃えてきた。(笑)

 そんな久々の旅の計画にワクワクしていたら、八重洲ブックセンター時代に、夏が近付くと、毎年よく売れていた、ある本のことを思い出した。
 今も出ているのか、よく分からないが、確か地方小扱いの「STBのすすめ」という本。
 「STB」とは、「Station Bivoac」の略で、駅寝。つまり、田舎の小さな無人駅などを一夜の宿にすること。この本には、STBに使えそうな全国の駅が詳細に記されてあるのだが、以外にこのSTBをしている旅行者(主にバイク、自転車旅行など。)は多いのだ。
 海外、特に貧しい国では、相手を刺激することになるから(いくら貧乏旅行と言っても、自分たちよりは、金を持っているであろう日本人旅行者が無防備に野宿していたら、その気のない者でも、襲ってやろうかと思ってしまうかもしれないから。)、余程のことがない限り、野宿はしなかったが(そもそもドミトリーなら泊まっても、大した額ではないし。)、マナーさえ守れば、日本なら問題ないだろう。
 この本によると、STBにもちゃんと、そのマナーが決められているらしいのだが、それがイカしてる。
 「必ず、終電が終わってから寝て、始発の前には起きて、出発すること。」(笑)